頭が薄くなり、中年太りになってから、
ヒーローとして、悲しみに朽ち果てる女性を癒そうとするも、
度々悲鳴をあげられ失敗してしまう。
タナカノボルは新月の暗い空を飛びながら、ため息をつく。
若い頃は、結構成功率も高かったのになぁ。
この風貌で、この格好じゃそりゃ女性も悲鳴をあげちゃうよなぁ。
スーパーヒーローのセックスマンも、そろそろ世代交代が必要かなぁと
うなだれていると、また悲しみの信号をキャッチする。
どうせまた失敗するだろうと思いながらも、
信号を感じる方向に飛んでいく。
三階建てのアパートが見えてくると、
強い今までに無い悲しみと苦しみで死を決意している信号をキャッチする。
これはスーパーヒーローとして見逃せない、急がねばと、
全速力飛んでいく。
一つだけポツンと明かりがついてる二階の部屋に
当たりをつけると、ビンゴ。
そこから眩暈がする程の強烈な信号を感じた。
タナカノボルはすぐさま、念力で窓を開け、
中に侵入していく。
両手を右肩の方に水平にもっていき、
お決まりのポーズをとる。
「私はスーパーヒーロー、セックスマン。
あなたの苦しみの信号をキャッチして癒しにきたヒーローだ!」
「うああああああああああああんん。」
女性はチラっとタナカノボルを見るも、
声をあげ泣いている。
タナカノボルは、女性の肩に優しく手を添える。
「心配しないで、僕が君の悲しみや苦しみを癒してあげるから!
ほら見てごらん!」
人差し指をタンスの方に指すと、タンスが勝手に開き、
色鮮やかなパンティやブラジャーがメリーゴーランゴのように
宙を舞っている。
「ほら!綺麗だろ!」
女性は顔をあげて、空を舞っている下着を見る。
「す・・すごい・・」
泣き腫らした目から少し笑顔が戻る。
「そうさ!僕は本物のスーパーヒーローなんだ。」
女性は不思議そうにヒーローの方に目を向け、
見つめ合う。
タナカノボルはドキリとする。
ショートカットで、目がクリっとした可愛い顔がそこにあった。
何でこんな可愛い子が、こんなに苦しんでいるんだ。
彼女は泣いて枯らした声で聞いてくる。
「それで、一体何をしてくれるのよ」
「あのぅ、セックスなんですけど。
でもちょっと待ってください。
癒やしのセックスなんです。
えっと僕はセックスマンなんですけど、
セックスマンとセックスすれば悩みなどがスッキリ解消されて、
晴れやかな気分になれるんです。
はい、そうなんです。」
「わかったわ」
「え?わかった?」
「わかったっていってるでしょ」
「は、はい!じゃあ、あのセックスしましょうか?」
「だからわかったって。
はやくスッキリさせてよ」
彼女は投げやりな様子で答える。
どうせ断られると思って、記憶を消すために、
ウインクをする準備をしていたので戸惑ってしまう。
そうかセックスするのかと、
タナカノボルは、まるで初めて女性を抱くかのように、
恐る恐る彼女に近づいていく。
タナカノボルは、うっすらと涙が頬に残る女性の口元に
顔を近づけキスをする。
ストレスでカサカサになった女性の唇が、
タナカノボルとキスをすることで
見る見るうちに、潤いを取り戻していく。
セックスマンの能力の一つ、ウォターラブリッキスで
まずは体に潤いを与える。
やさしいキスをちゅっちゅっちゅしていると、
女性は急にタナカノボルに抱きついて、
口を広げて舌を突っ込んでくる。
思わずタナカノボルが勃起して、
黒いスーツの股間からきのこが生えたように
突起している。
続く
テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト