「さ~ていいところ連れてあげるよおお」
ユイは大通りを抜けて、狭い路地に入っていく。
「降ろしてくださいぃぃ。」
「もうちょっとしたら降ろしてやるよ。
それまでおとなしくしてなよおお。
ガハハハハ」
真奈美は何とかここから逃げ出そうと、
タクシーの中を見回すもどうすればいいかわからない。
体を前に投げ出し、
助手席に落ちてしまったスマホを取ろうとすると、
ブンっとユイの裏拳が飛んできて鼻っつらにぶち当たる。
「痛いぃぃい」
痛みで自然と涙が溢れてくる。
「おとなしくしないからそうなるんだよおお。
あれーキレイな顔がそれじゃ台無しだねえええ。
私と一緒でブスになってるよおおおお。」
ユイは振り返り、泣いている真奈美を
嬉しそうに見つめる。
「さぁ、そろそろつくねー。
電話しとくかなぁ~」
ユイは運転しながら携帯電話を取り出す。
「あーケンスケー?今からそっちいくよおお。
お土産にキレイなお姉さん連れていくから
楽しみにしておいでえええ」
「ケ・・・ケンスケ?」
「そうだよ、私の弟のケンスケだよおお。」
健介に会いたい・・・
健介助けて・・・
真奈美は鼻をおさせて蹲る。
本当なら今頃もう同窓会の場所についてるはずなのに・・・
そして健介と久しぶりに会えてるはずのに・・・
この狂ったおばさんが全部ぶち怖そうとしている。
許さない・・・
絶対許さないいいい
メラメラと怒りがこみ上げてくる。
意を決して、体を乗り出し、
タクシーのおばさん運転手の髪の毛を思いっきり掴み引っ張る。
「ぎゃああああああああああああ」
「降ろしなさいよおおお。
あんたああ早く停めて降ろしなさい!!!!」
「離せえええええ、このバカ女あああ
ほらあぶねえええだろおお。
事故っちまうじゃねえじゃねえかああ」
タクシーの左右に車体が揺れ、
今にも壁にぶつかりそうになってしまう。
「だったら停車しなさいいいいい」
「わかった、わかったよおおおおおおお。
だから手を離せえええええ」
真奈美はユイの髪の毛から手を放すと、
指の間に抜けた毛が何本も絡みつている。
「はぁはぁー、この馬鹿女が・・・
降ろせばいいんだろ・・・」
「そうよ、早く降ろしなさいいい」
「わかったよ。ちょっと待ちな」
真奈美に見えないように、
ドアを開けるふりをして、
自分のバッグに手を伸ばす。
そして、長方形の硬い物を掴むと、
シーベルトを外し、後部座席に身を乗り出し、
手にもったスタンガンをONにして真奈美の腕にうつ。
ビリっと音がすると同時に
真奈美は体を痙攣され、シートに倒れ込んでしまう。
「糞生意気な馬鹿女が調子にのってんじゃないよおおおおおおおお」
失神している真奈美に唾を吐き捨て
弟が待つ工場にタクシーを走らせる。
30分ぐらい走っただろうか。
ようやく自動車解体工場が見えてくる。
弟が目印の為に車のヘッドライトをつけて、
その前に立っている。
ユイはタクシーを停めると弟のケンスケが走りよってくる。
「姉ちゃんん、はやくキレイな女頂戴~
頂戴~ねー早くちょうだい~」
「ほら、後ろでねんねしてるだろ。」
「本当だああ。」
後部座席のドアを開け、
ケンスケは真奈美を抱きこし、
顔を覗き込む。
「うおおおおおおおお。
すげええキレイじゃん。
姉ちゃん、本当にこの女貰っていいの?
一回くれたら返さなよおおお」
「あぁ、お前にやるよ。」
「やったああああああああああ。
姉ちゃんはいつもオレに色んな女を
プレゼントしてくれて本当に優しいなああ。
姉ちゃん大好きだあああ」
「馬鹿やろう。
照れるじゃねえか」
「えへへへへ」
ケンスケは真奈美を抱きかかえ、
工場の中に入っていく。
続く
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