イケメンの先輩達は、
優香から見てもあまり冴えない新入生の女子を
2~3人連れて来る。
「じゃあそろそろ飲みに行きますか!」
リーダーらしきイケメンの先輩が
皆に声をかけると、そそくさとブースを片付け、
予約している飲み屋に歩いて行く。
「どう?優香ちゃん他の女子と仲良くなった?」
健太が隣に来て話しかけてくれる。
「いえ・・・まだ・・・
全然話せてなくて」
「優香ちゃん人見知りなんだー。
でもそういうところも可愛いね」
健太は優香の頭を優しく撫でる。
「アハハッハ、優香ちゃん耳が真っ赤だよ。」
「だって、だってぇ」
健太は笑顔で優香を見つめる。
「さぁここだよ行こう!」
ゾロゾロと居酒屋に入っていく。
個室の座敷部屋で優に20人は座れそうな広さ。
優香はテキトーに座布団の上に座ると、
隣に健太が来てくれる。
「お酒は強いの?」
「いや、ほとんど飲んだ事無くて」
「じゃああんまりゆっくり飲んだ方がいいね。
この時期急性アルコール中毒で
救急車で運ばれる新入生多いからねー」
「は・・はい!」
健太の心使いに、優香はうっとりする。
カッコイイだけじゃなくて、
何て紳士的な人なんだろう。
そして、全員が座るとビールが運ばれてきて、
皆のグラスにはビールが注がれる。
「ちゅうもーく!」
リーダーの先輩が立ち上がる。
「えっとーイベントサークル「パコパコ」の新歓コンパに
来てくれてありがとう!
今日は俺らが精一杯もてなすので、楽しんで行って頂戴!
カンパーイ!」
「カンパーイ」
グラスを合わせ、ビールを一気に飲み干す。
優香も皆に釣られ、
飲みなれないビールを一気飲みしてしまう。
「大丈夫?」
隣にいる、先輩らしき冴えない女子の
先輩が声をかけてくれる。
「は・・はい、大丈夫です」
「そう、あまり無理しないでね。
私は、薫。よろしくね」
「よ、よろしくお願いします!
優香といいます」
「うふふふ、優香ちゃんは真面目なのね。
だからその・・・気をつけてね・・・」
「薫」
健太は反対から薫を睨みつける。
「健太君、飲みすぎないようにって
注意しただけよ・・・」
健太は険しい表情をしている。
「私は、大丈夫です・・・」
「そうだよ!優香ちゃんは大丈夫だよ!」
健太は優香の肩に手を回す。
「ねー優香ちゃん」
抱きしめられ、緊張して強ばってしまうが、
当然悪い気はしない。
でも・・・さっきの薫先輩の気をつけてねって
一体なんだろう・・・
気になるも、健太に肩を抱きしめられてると
そんな心配も消えていく。
「優香ちゃんはビールよりカクテルのがいいかな?
甘いカクテルお願いしてあげるね」
「ありがとうございますう」
健太は店員に注文すると、
ピンクの綺麗なカクテルが運ばれてくる。
「さぁどうぞ!」
優香は手渡されたグラスに口をつけると、
甘いピーチの味が口の中に広がってくる。
「美味しいい!」
「でしょー」
ついつい飲みやすく、
どんどん飲んでしまう。
少し酔ったのか、
視界が霧がかかったように霞んでくる。
体も熱くなり、
体が火照ってるのがわかる。
他の人達は何を飲んでいるのだろうと
周囲を見回すと、
イケメンの先輩達を隣にして、
私と同様のイケてない新入生の女子大生たちが
同じピンクのカクテルを飲んでいる。
少し異様な光景に思いながらも、
酔ったのか頭がまわらない。
そしていつの間にか
またピンクのカクテルが運ばれてきてる。
「じゃあ優香ちゃん、
ふたりっきりの乾杯しようか?」
「はい!」
まるで恋人同士ように身を寄せ合い、
健太と乾杯し、カクテルを飲む。
これが大学生の生活なのね!
優香はつい口元が緩んでしまう。
そして、酔ったせいか、
フラフラしてきて健太の胸元に寄りかかってしまう。
健太先輩好き・・・
そんな事を思いながら目を開けると、
先ほどよりも人が少なくなった気がする。
あれーと視線をドアの方に向けると、
イケメンの先輩に抱きかかえられるように歩きながら
新入生が個室から出ていこうとしている。
どこに行くんだろう~
フラフラになりながら、
じーとドアの方を見つめていると、
急に健太先輩の顔が目の前にあらわれる。
そして唇が合わさりチュっとキスをされてしまう。
「優香ちゃん可愛い!」
チュ!
恥ずかしさと嬉しさで胸がいっぱいになる。
「あれー優香ちゃんちょっと顔真っ赤だ。
ちょっと外の風に涼みにいく?」
「はぁ、はぁいぃい」
優香は起き上がろうと身を起こそうとするが、
全く力が入らない。
そんな優香に優しく手を貸し、
抱きかかえるように健太は居酒屋の外へと連れ出す。
続く
テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト
官能小説ワード : 新歓コンパレイプ大学生新入生話