「あの・・何か・・?」
ボーイだろうか
突然現れた私にカウンターに立っている
黒服の男性が驚いている
「あの・・・その・・
私、ここで働けますか?」
「はい?えっと・・そのここで
仕事したいんですか?」
「はい・・」
「履歴書とか、何かありますか?」
「何にも・・すいません・・
何も持ってないんです」
一体私はここで何をしているのだろうか
ふと我に帰り、風俗で働くなんて無理
私は店から出ようとすると
男性に腕を掴まれた
「何か事情がありそうですし、
お話を聞きますよ。
どうぞ、こちらへ」
と部屋の奥に連れていかれ
暗い廊下を歩き、事務所に連れていかれた
男性は
「どうぞ」
とソファの方に手を出すと
まるで私は暗示にかかったように
素直に向かい合うように座ってしまう
無理、私なんかが風俗で働くなんて絶対無理
そう思いながらも、ソファに腰をかけたまま
立ち上がり、部屋から出ていこうともしない私
そして、この黒服に名前や年齢を聞かれた後に、
問いかけてきたのだ
「借金ですか?」
と
何でわかるの?と私は不思議に思ったが
「頻繁にはありませんが、
たまにそういう女性が来店される事があるんですよ」
「そうですか・・・」
「それで、
どのぐらい借金があるんですか?」
金額を言うと、男性はふ~と息を吐き出し、
ソファの背もたれにドスンと寄りかかる。
「凄い金額ですねー
うちじゃちょっとその金額ですと
相当頑張ってもキツイですよ」
「すいません・・・」
「でもいきなり、ソープランドとかで勤めるのも
やはり抵抗あるでしょうし、
どうです?うちでちょっと働いて慣らしてみませんか?
うちの店は抜きメインで手コキやフェラチオや素股ですから?
働いてみますか?」
働いてみる?
私が?
この風俗店で?
無理・・そんなの無理・・と思いながらも
首を縦に振ってしまう
そう、知っていたのだ
選べる立場にいないと
枯れた泉から沸々で湧き出るのだ
死にたくない・・
生きたい・・・
生き残りたい・・・
と生への執着心が湧いてくるのだ
「こちらへ来てさっそく研修しましょう」
という男性の声に、私はもう一度、
首を縦にふり、そして
いかにもという感じのピンク色の
部屋に案内されたのだ
「全くの素人ですよね?」
「はい・・」
「じゃあまず私があなたにどういう事をすれば
良いか教えますので、宜しいですね?」
「はい・・」
そう答えると、洋服を脱がされ、二人とも全裸になり
恥ずかしさを感じる余裕もなく
シャワルームに連れて行かれ
「お客様の体をこうやって洗ってくださいね」
とボディーソープを泡立て
全身に塗られ、
首から乳房、太もも、そしてまんこは泡だらけに
そしてマッサージするように
いやらしい手つきで私の体を触ってくる
その手つきに
嫌なのか、それとも気持ち良いのか
複雑な感情が入り交じる
私は、一体何をしているのだろう
今日ここに来て、
何度この問いかけをしたのだろうか
もうわからない・・・
ほんの少し前に、あんなに生きたいと
強く思ったのに・・・
今は誰かに寄りかかりたい・・
誰か私を救ってほしい
誰でもいいから、この状況から
私を救い出して
今にも体が崩れ落ちそうになり、
黒服の男性に抱きついしまう
そんな私の背中に優しく手を回して
抱きしめてくれて、そして頭を撫でられるだけで
涙が出てきそうになってくる
「頑張りましょうね」
そう耳元で囁く男性
そして、抱きかかえられるように
ベッドの上に寝かされると、
体中にローションを塗られ、
私の体をまさぐってくる。
続く
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