上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
居間に戻り、寂しくソファに座る
全くもって納得いかない
娘といつまでも仲良くいたいのに
それに初潮というオメデタイ日を
祝いたいだけなのに
純粋なる気持ちを踏みにじられた気分なのだ
「敦子!おい!敦子!」
私は、つい怒ったような口調で声を荒げて妻を呼んでしまう
「はいはい、どうしました?」
「彩芽と仲良くなりたいんだ」
「もう、あなた、
そんな子供みたいな事言わないで頂戴よ」
「お前にはわからないよ
娘に嫌われた父親の気持ちなんて・・」
「もうそんなにスネちゃまにならないでよ
彩芽もパパの事、嫌ってませんよ
ただ恥ずかしかっただけですから
ね?機嫌を直して?」
「ホントか?」
「そうですよ」
そうか!単なる勘違いか!
ドンより雨雲気分だった心は
一瞬のうちに晴れ上がり、綺麗な青空で気分はルンルン
私は、すぐさま立ち上がり、
娘の部屋に行こうとすると
妻が呼び止めるのだ
「ちょっとどこへいくんですの?」
「うむ、彩芽の部屋だ」
「ダメですよ。
もうちょっとほっといてあげましょうね?」
「なぜじゃ?」
「なぜじゃ?ってもうパパ
さっきあんな事になったのに」
「でも彩芽は私を嫌ってないって
言ったじゃないか!」
「そうですけど、色々ショックだったんですよ
年頃の娘が入っているトイレを勝手に開けて、
それで、初潮を父親に見られるって
女の子にとってはショックな出来事なんですよ」
「そんなにショックなら
彩芽は私の事、嫌いになってるんじゃないかあああ
さっきと言ってる事違うじゃないかあああああああああ」
つい私の心が荒ぶると
妻は、本当にウンザリするような顔をするのだ
そして。。
「もう~パパったら情けない
本当に情けないわ」
と呟くのだ・・
私が、年頃の時、
母親に言われたあのセリフだ・・・
「パパ、自分だけの気持ちを優先しないで!
彩芽の気持ちもわかってあげてよおおおお!!!」
妻が物凄く怒った顔をしている
「すいません・・・」
私は、謝るしか出来なかった・・
「夕飯まで、部屋でゆっくりしてます・・」
完全にスネちゃまになった私の心
トボトボと2階の階段を登り、
夫婦の寝室の前に立ち止まる
横を向けば、彩芽の部屋がある
しかし、そこは私にとっては
閉ざされた開かずの間
もし勝手に彩芽の部屋に入ったら
妻に怒られるし・・・
それに娘からも本当に嫌われてしまう・・
かもしれない・・・
でも・・・・
実はそんなに怒ってなかったりして?
彩芽も賢い子だし
もう冷静になって私を受け入れてくれるかも?
彩芽は小さい頃からパパっ子だったし
よくよく冷静に考えれば、
私を嫌う理由が1つもないのではないか?
そうだ
その通りだ!
ふん、妻はああ言っていたが、
あいつは昔から物事を判断するのが下手糞だ
あいつの言う事は当てにはならない!
彩芽と、赤飯・・
いや赤飯は古臭いな!
一緒にケーキでも買いに行こうじゃないか!
父親として威厳を取り戻した私は、
彩芽の部屋の方に歩き、
そしてゆっくりとドアを開ける
私の愛する彩芽ちゃ~んはどこかな~
中を覗き込むと、
ベッドの中に入り、布団に被っている
起きているかな~と部屋の中に入ると
布団の中から、彩芽が
「お母さん?」
って言ってくるのだ
ノー!パパだ!
私は、満面の笑みで言うのだ
「彩芽の大好きなお父さんだよー
初潮のお祝いに、ケーキでも
何でも好きなものを買ってあげるよ!」
そう言うと、娘が布団からガバっと起き上がる
さぁ私の胸に飛び込んでおいて!
手を広げまっていると・・・
「いやあああああああああああ
もう最低えええ、出ていってよおおおおお」
そして彩芽の叫び声を聞きつけて
妻が走ってやってくる
「アナタああああああああああああああ
言ったでしょうがあああああ
今は、彩芽を一人にさせてあげてって
いったでしょうがああああああああああ」
「だって・・だって・・
ケーキを・・」
「ケーキじゃありませんんん!
さぁ部屋に行ってなさいいいいいいい」
「はい・・すいません・・・・」
これは、私が悪いのか?
悲しすぎて私は涙を流しながら
寝室に一人でトボトボと向かったのだ
続く
休日で仕事も休みで家で
家族団欒していた時だ
小学6年生になる娘が突然お腹が痛いと言い
トイレに行くと、突然妻の敦子を呼ぶのだ
「お母さん来てええええええええええええ」
お父さん来てええええじゃないのだ!
とちょっと寂しい気持ちを味わいながらも
娘の切羽詰まった声に
私は、心底心配し、トイレに行くと
トイレの水が真っ赤に染まっている・・
「どうした?おまんこから出血してるじゃないか!!!」
「いやああああああ、お父さん見ないでええええええ」
娘の彩芽は、薄っすらと生えた陰毛、
そしてトイレの血を隠すように、足を閉じるのだ
しかし、私はおまんこからホラー映画のように
血を垂れ流す娘が心配でしょうがない
どうしたら、良いのか?
おまんこに絆創膏を貼ればいいのか?
私は、パニックに陥っていると、
妻もやってきて言うのだ
「あなた、落ち着いて初潮よ」
あっ!そうか!
娘は初潮を迎えたのかあああ!
「彩芽!今日はお赤飯だ!」
私がそう言うと、娘は軽蔑するように
父である私を見つめ
「お父さんなんて大っ嫌いいいいいいいい」
と叫び声をあげるではないか
「お父さんに、そんな事言うなんて酷いじゃないかああああ」
つい前のめりになると、
妻が、私の肩に優しく起き
「パパ、ちょっと向こうで休んでて
ね?年頃なのよ?」
むむむむ!
年頃の娘と言われたら、
父として下がらざるおえないじゃないか
私も年頃の時は、随分馬鹿な事をした
姉のパンツを盗んでオナニーしてたら、
母親に見つかって、たんこぶ出来る程殴られた事がある
情けない・・・本当に情けない事をして・・・
そう言いながら泣いている母の姿を
今で目に焼き付いている
そうか、娘もそんな年になったのか
もうちょっと彩芽に気を使って接しないといけないな
年頃の娘とはいうものは、古今東西気難しいもの
だから私は、恥ずかしそうにトイレが出てくる娘に
ニッコリとほほ笑み
「私も会社じゃ所長という役職についている
彩芽と一緒だよ!」
とウィットなジョークで娘のご機嫌を取ろうとしたが
娘は、あろうことが泣きだして
自分の部屋に篭ってしまったのだ
「あなた、もうちょっと考えて発言してね!!!」
珍しい、敦子が怒っている
ただ、娘と仲良くしかたかっただけのに
私は、父親として初めて悲しい気持ちを味わっている
続く