今の不自由な教祖生活でもうんざりしているのに・・・
あまり人目につくのは神秘性を損なうと
ユウジに言われ、
行く場所も当然制限されて、
自由に買い物や出かける事すらも出来ない
そんな状況で、教祖だけでなく
国王になったら、本当に自由がなくなってしまう
今の生活でもストレスが溜まり
おかしくなってしまいそうなのに
俺が与えられている部屋は
本部の建物の離れにある
平屋の一軒家
ここにはほとんど人が近寄る事なく
側近の女数名が俺の周りの世話をしているのだが
ユウジやケンジに固く言われているのか?
俺がいくら話しかけても、何も話してくれないのだ
ムカついて犯しても、嬉しそうに微笑むだけ
まるで人形を抱いているようで味気ない
見えない檻に監禁されているような生活
たまに信者が訪れては、
SEXしたり、悩みを聞いたり・・・
そりゃ最初は楽しかったけど
さすがに毎日それが続くと
本当に嫌になる
普通にコンビニ行って
お菓子や酒を飲んだり、テレビを見たり
買い物したり、そんな普通の生活が
心の底から欲している
一度ユウジにお願いしたが
「無理です」
とあっさりと拒否され、
俺が怒ったり、土下座する勢いでお願いしても
上手くあしらわれてしまう。
そして、冗談ぽく
「脱走しようかなぁ~」
何て言うと、ユウジとケンジは
二人して鋭い目つきで見てくるんだ
殺意のある目で・・・
その瞬間、俺は完全に自分の達を理解した
もし、俺が脱走でもしたら
ケンジとユウジに殺されると
もうお遊びの段階は過ぎているのだ
うちの教団の幹部の何人か
政治家になっている奴もいる
色んな権力が絡み合い、
一生教祖から降りる事は出来ないのだと
その日から、精神は病んでいった
しかし、教祖の立場にとっては
そちらの方が良いらしく
ケンジやユウジは俺の鬱々とした状態を
雰囲気があるとかオーラがあるとか言って
持て囃してくるのだ・・・
逃げる事もできない・・
逃げたら殺される・・
殺されるぐらいな死んだ方がマシだ
日に日にその想いが強くなっていく
そんな俺に、ケンジとユウジは
女を寄越し、俺とSEXさせようとするが
当然そんな気にはなれない
何もせず、女を返しているので
あいつら双子も困っているだろうと思っているが
どうやら違うらしい
ユウジの考えだろうが
俺に抱かれた女は「巫女」としての
特別な役職を貰えるらしい
女とSEXしなくなり、俗世の世界から
ハコ様は解脱されようとしている
最後に抱かれる女性は巫女となり
ハコ様と同様の力を得られると・・・
ふん、勝手な事言っている
何が巫女だ
解脱だ
ただ鬱なだけなんだよ
馬鹿馬鹿しい
一生巫女探してもしとけばいいさ
色んな女、巫女候補を寄越してきたが
俺は無視し続けた。
そして、そんな状態が一年以上も続くと
ユウジもケンジも俺に対する態度が酷くなる
顔を会わせる機会があり、話しかけても
忌々しそうに見てくるのだ
まるで邪魔者を見るかのように
俺も俺で、この双子に対して
完全に裏切られた想いで、対立するようになってしまったのだ
その険悪な雰囲気が教団にも行き渡り
重々しい空気が立ち込めるようになったのだが
それを打ち破る一人の少女がやってきたのだ
透き通るような白磁のように白い肌に
黒い髪の美しい少女
少女は部屋に入ってくると
ただ呆然と立っているのだ
最初は美しさに見惚れてしまったが
どうせ、単におれとSEXしにきた女だと思うと
馬鹿らしくなり、無視していたが
少女は俺の存在など気にしないように
ただ立っているだけなんだ
いつもなら
「ハコ様~!」
と尊敬に満ちた声をかけられるのだが
この少女は一向に口を開こうとしない
そして、俺はもう一度この少女を見ると
視界の中心点がぼやけて
吸い込まれそうになってくるのだ
なんだこの異様な美しい少女は・・・
「お前、名前は?」
ゆっくりと左右に首を振る少女
「お前、口をきけないのか?」
うん、と返事をするように首を縦にふる
「そうか、大変だな」
少女はまんまるな目をして
俺を見つめてくる
そして次の瞬間、
俺は泣いていのだ。
一体何が起きたのかわからないが、
大粒の涙がとめどなく出てくるのだ
少女はいつの間にか
俺の右手に触れているのだ。
とめどなく涙が溢れ
視界がぼやけ、感情を吐き出すように
涙がこぼれ、少女をギュっと抱きしめてしまう
今までたまっていた感情が昇華されるように
泣き崩れ、そして、涙がとまると
次に性欲が沸々と湧いてくる
この数ヶ月間の間
屹立すらしなかったのに
今にも射精しそうな勢いで勃起してしまのだ
己の性欲に振り回されるように
少女の洋服を剥ぎ取り
未成熟な胸や、つるつるでマンスジが
くっきり見えるまんこをむしゃぶりつき
そして、ペニスを割れ目にあてがい
挿入したのだ
そして、挿入と同時に
弾けるように少女の中に射精してしまった
ドクドクドクドクと延々と続くような
物凄い射精感
俺は快楽に身を任せ、
ふっと我に返り少女を見下ろすと
優しく微笑みかけてくれるのだ
まるで菩薩のように
全てを包み込んでくれるような笑み
俺は射精したばかりだというのに
また屹立してきて、続けざまに
何度も何度もこの美しき少女の中に射精した
少女は喘く事もなく、ただ笑みを絶やさずに
俺の精子を受け止めてくれる
いつぶりだろうか・・・
全てを出し尽くし、心は晴れやかな
満ちたりた気分で俺にも自然と笑みが溢れる
この不思議な少女は一体なにものなのだ
事を終えると、俺の視線など気にしないように
少女は部屋から出ていってしまう
今しがたした少女との行為を思い出し
想いにふけっているとユウジが水をさすようにやってくるのだ
「あの少女にもう一度会わせてくれ
あの子はなんだ?なんか凄いぞ」
「そうだよ、本物を見つけたんだよ」
「うん、本物だ!
あの子に触れられただけで
涙が出てきたよ
今は本当に素晴らしい気分だ!
あの子と暮らせるなら、
教祖もしっかりやるよ!」
そして、ユウジは目を逸らすように
「あぁ・・・」
とつぶやき、そして
「じゃあもう一度連れてくるから
お茶でも飲んでまっていてくれ」
と言って、お盆に載せた茶碗を置くと
出ていってしまうんだ
俺は気づかない
そう、俺は何も気づかなった
俺は少女との暮らしを夢みながら
お茶を一口飲み、そしてもう一口飲んだ
そしたら、心臓を締め付けるような痛みを感じ、
次第に呼吸が出来なくってくる
その時、俺は理解したのだ
そうか・・本物の教祖を見つけたのか・・
まがいものじゃなく、本物の教祖を・・
俺はもう用なしか・・・
俺は最後の呼吸の瞬間、
不思議な力を持つ少女の優しい笑みに包まれ、
安らかに目を閉じたのだ
終わり
テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト