美香は買い物の帰り道、
牛乳を買い忘れたのに気づく。
しかたないので、
あまり評判が良くない家の近くのスーパーに
寄っていく事にした。
そのスーパーは、レジが二つしかなく小さい個人経営の
スーパーなのだが、
その割に女性従業員が女性が店内に入ってくると、
皆睨みつけてくるのだ。
当然ながらその店は流行ってる訳もなく、
常に閑古鳥が鳴いている。
しかし、それでも潰れないのは、
店長がこの近辺の地主で
道楽で開いてるお店だともっぱらの噂。
スーパーに近づいてくると、
少し緊張してしまう。
以前もパートのおばさんの接客がひどく、
嫌な思いをした。
でも、また駅前まで戻って買い物するのも
面倒くさい。
足取りが重くなるのを感じながらも
お店が近づいてくる。
そしてドアの近くに行くと、
ブーンと音なり、自動ドアが開き出す。
パートの30~40歳ぐらいのおばさん達は
一斉に美香を見つめるが、
いっらしゃいませも言わず、
じーと睨みつけてくる。
気にしたら駄目!
美香は素知らぬ態度で、
店の奥の牛乳売り場に行くと、
店長らしき中年の脂ぎったおじさんが立っている。
隣には化粧の濃い40歳ぐらいのパートの主婦もいて、
美香はドキっとする。
中年男性が女性のお尻を揉んでいていたのだ。
「あれ?いつの間にかお客さんだ!
いらっしゃいませ~!」
中年の男性は美香ににっこりと微笑む。
「あ・・どうも・・
あの牛乳を・・・」
「そうですか!牛乳ですか~。
ここにありますよ~」
「どうも・・・」
美香はすぐさま牛乳を取って、
立ち去ろうとすると、中年に腕を掴まれる。
「あの~」
「な・・・なんですか?」
「もしよかったらここでパートさんになりませんか?
あ!そうだった!私はここの店長の棚橋です!」
「は・・・はい?」
「いやね~、最近パートさん一人辞めちゃって~
ちょっと人手が足りないかなぁ~って感じなんですよ~」
美香はニヤニヤやらしい笑顔を浮かべる店長と
その後ろに立って睨みつけてるくるパートのおばさんから
いち早く逃げ出したい。
「いや・・・でも・・・」
「時給いいですよ~!
時給2000円!もちろん頑張ってくれれば昇給もしますよ~」
2000円!
この不景気で旦那の給料も少し下がり、
これから中学生になる息子の学費で
家計がキツキツである。
美香は時給2000円に一瞬にして心が揺らいでしまう。
「本当に?時給2000円なんですか・・・?」
「もちろんです!
ほら、この美咲さんは優秀で昇給して時給5000円なんですよ!
ね!美咲さん?」
後ろに立っていた化粧の濃いパートは美咲と言うらしい。
「はい~店長のおかげですぅぅ~」
先ほどのキツイ視線とはうってかわって、
甘えるような声で返事をする。
「どうです!このご時勢時給2000円のパートってなかなかありませんよぉ~。」
時給2000円・・・
確かに主婦のパートで破格の値段。
大地主の道楽だから出せるのだろう。
美香は時給の高さに釣られてしまう。
「じゃぁ・・そのお願いします。
履歴書とかどうしましょうか?」
「わー!本当?
じゃあ明日来れる?
明日もってきよ。
時間は何時でもいいからね!」
「はい、お願いします!」
美香は頭を下げ、レジに向かい牛乳を買って帰宅する。
時給2000円で決めてしまったが、
パートのおばさん達の異様な態度に
一抹の不安を感じてしまう。
続く
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