年のせいなのか二日連続で射精したので、
今日は体が少しだるく、起き上がるのに
一苦労しました。
居間で母と朝食を取り、
さっそく階下に降りて店を開けようとすると、
母が話しかけてくるのです。
「最近お店はどうかね?」
母は父が亡くなり、お店も客足が遠のくと、
お店の事を全く口にしなかったのに、
急に話しかけれて私は驚いて、
立ち止まってしまいました。
まさか母は私が夜な夜な行っている行動を
知っているのではないかと、
急に不安になり、言葉を濁すように
返事をすると、私は逃げるように階下に降りました。
店に降りるも、落ち着かずに
店内をウロウロしてしまうのです。
母は私はよりも床につくのが早い。
何かの拍子に夜中に目が覚め、店の方で物音がして
下に降りてきて、見られたかもしれない。
いや、一回寝ると、母は起きない質だ。
見られては無いはずだ。
私は冷や汗を額にびっしりかきながら、
店内を歩き回っていても、しょうがないと、
シャッターを開けました。
ガラガラとシャッターが上に行くと、
あの女性が店の前に立っているです。
「おはようございます。」
彼女はいつものように笑顔で店内に
入ってきます。
さすがにシャッターの開く前から
この寂れた布団屋の前で立って待っているのは
明らかにおかしいと、不審に思い問いかけました。
「あのー朝から店の前で待っていたんですか?」
「う~ん」
彼女はなぞなぞの答えを考える風に、
頭をかしげ、そして少しハニカミながら
見つめてくるのです。
私はそんな彼女の可愛らしい表情や動きを
目の当たりにすると、強く問いかけて、
嫌われて来なくなる事の方が心配になってしまいした。
「あははっは、そんな訳ないですよね。
そうそうすいません、昨日も寝てしまって・・」
話題を変えるように、私は昨日も眠ってしまった事を
彼女に謝りました。
「うふふふ、ここって不思議な場所ですね。
私もここに来たら何だか眠くなっちゃうんですよ。
いつもいるご主人も寝ちゃうんだから、
睡眠の神様に愛されている場所なのかな」
「どうなんでしょうねぇ、あはははは」
彼女は私にニッコリと微笑むと、
自分家のようにくつろぎ、
まるで自分のベッドであるかのように、
また店内に置かれているベッドの方に行き、
ごろんと寝転がりました。
そして布団の中に潜りこむと、
目を閉じ、すぐさますやすやと眠りだしたのです。
昨日ぶっかけた高級羽毛布団に寝ている・・・
私はその光景に興奮して勃起してしまいました。
私の精子がついた布団で眠る可愛い女性・・・
二日連続で私、いや私達は一体何をやっているんだ。
股間が熱くなるのを感じながらも、
この異様な光景に慣れてしまう事に、
抵抗を感じたのです。
私は寝ている彼女の肩に軽く触れました。
「あの・・お客さま・・」
彼女は瞼をゆっくりと開けると、
不思議そうに私を見つめてくるのです。
「一緒に寝ますか?」
彼女は布団から手を出して、
私の腕を掴むのです。
「どうせ、私達寝てしまうのだから、
一緒に寝ましょう」
あまりの事で、私は頭が真っ白になり、
彼女に促されるまま、ベッドの中に潜り込んでしまいました。
布団に入り、頭を左に向けると、
彼女は楽しそうな表情を浮かべ
瞼を下ろし、眠りにつこうとしています。
私は不覚にも先程よりも激しく勃起し、
鼻息も荒くなってしまったのでしょう。
彼女は目を開けると、
手を私の股間まで伸ばし、
ズボンの上から触ってくれるのです。
そして優しく私のペニスを握り、
私の方に顔を向け、口からハァーと
甘い息をかけ、
ペニスを上下に数回動かすと、激しい快感を感じ、
すぐに射精してしまったのです。
ズボンとパンツは精子で粘り付き、
不快感を感じながらも、
先ほどの快感の余韻に浸るように
目を閉じるといつの間にか眠ってしまっていました。
すやすやと熟睡していると、
肩を強く揺らされるのを感じ、
目を開けると、ぼんやりと目の前に
老いた一人の老婆が立っているのです。
「お・・お母さん」
「あんた、店も開けずに商品のベッドで
寝いているってどういう了見だね」
私は跳ね起きると、あの女性はどこ行ったのかと
まわりを見回しても母しかいません。
「あれ・・彼女は・・・」
「彼女って、何を寝ぼけているんだね。
もうお昼過ぎだよ。シャッターを開けずに、
一体何をやっているんだい。」
シャッターを開けていない・・
そんな筈はないと、振り返ると、シャッターは締まったままでいる。
そうだメモをいつものように置いているかもしれないと
枕元を見るも、何も無い。
私は訳がわからず、布団から出て、
立ち上がると股間に不快感を感じる。
射精した精子が乾いて肌や衣服にこびりつく感触。
そうだ、射精は実際にしているんだ。
じゃあ夢でも何でもないと安心しながらも、
もしかして泥棒かも・・と店内を見渡すも
何かが無くなっている雰囲気がない。
訳がわからず、立っていると、
母に叱責されてしまう。
「ほら、あんたさっさとシャッター開けなさい。」
私は言われるがままに、
シャッターを開けると、
親子連れが店の前に立っている。
「あのーやってますか?」
私は呆然とこの親子を見ていると、
母が私を押しのける。
「はい、やっていますよ。
どうぞー」
「お父さんやってるってー
良かったねー。」
「うん、そうだな」
小さい女の子が店の中に入ると、
まるで不思議の国に来たようにはしゃいでいる。
「パパー、お布団屋さんだよー。
すごいねー。お布団がいっぱいあるー」
「こら、お店の中で騒ぐじゃないよ」
娘は父に注意されても全く気にする素振りを見せない。
「だってー、お布団屋さん初めてみたんだもん」
「最近じゃこの辺でも布団屋って言ったら
うちの店しかないからねー。
小さいお子様には珍しいかもしれませんね」
母は少し誇らしげに言うと、
小さい女の子のお父さんが頷く。
「そうですねー。私も数日前に引越してきたんですけど、
ここの布団屋の看板を見て、布団を新調しようかと思ったんですよ。
でもこの二日間お店を閉められていたようで。」
母は私を睨みつける。
「はい、ちょっと用事がありまして・・」
「そうですか、今日もお休みかなと
思っていたところ丁度開いたので」
「それはそれはありがとうございます。」
母がお客に頭を下げると、娘が父を呼び声がする。
「お父さ~ん、私これがいいー」
娘は昨晩精子をぶっかけた高級羽毛布団を指差している。
「おいおい、これはまだ大きすぎるだろ」
「でもーこれ良く眠れそうだしー
気持ちようさそうだしー、これがいいの」
娘は精子のついた布団を抱きかかえる。
父が困っていると、私の母が助け舟を出す。
「これだったら大きくなっても使えますし、
少しお値段は張りますけど、何年も使えて、
安眠出来る事を考えると、よろしいかと思いますよ。」
「そうも、そうかなぁ。
よし、じゃあこれにするか。」
「かしこまりました。」
母は手際良く、私の精子がついた布団を包装します。
私はその布団は精子がついていると言う訳にもいかず、
ただ見るしかなく、、
そして母の急変に驚いて立っているしか出来ませんでした。
店に出ていた時の昔の母に戻っている・・・
親子は家が近いので、布団を持って帰ると言い、
包装された大きな包を抱えて、店から出ていきました。
そして店から出る際に、小さな女の子が私に微笑みかけたのです。
どこかしらあの彼女に似ている気がしましたが、
気のせいかもしれません。
そんな事より母にどうしたのと駆け寄るのが先です。
「お母さん、何で店に出てきたの」
「あんた一人じゃ心配だからだよ。
お父さんの形見の店だし、潰す訳にはいかないし、
それに最近お前おかしかったから来たんだよ」
「おかしかったって」
「私があんたを妊娠してお店に出れない時に、
お父さんも一時期あんたみたく、うつろな目して
ニヤニヤしてたんだよ。
そん時は結局別段何もなかったんだけど、
ここ最近のあんた顔みたら急に思い出してね。」
「なんだよそれ・・」
「なんだよじゃないよ。
まったく何かに化かされるような年でもないし、
しっかりしておくれよ」
「う・・うん」
化かされたのかもしれないなぁ。
私は頭をはっきりさせる為に、
店内奥の洗面所で顔を洗おうと向かうと、
初日にぶっかけして畳んで洗面所脇に置いていた布団が無くなっている事に気づく。
私はハっと驚くも、息をゆっくりと吐きだし、
洗面所に入る。
彼女は泥棒だったのかもしれない。
化かされるよりは良いのかなぁ。
私は蛇口から水を出し、顔を洗い、
頭をあげると、どこからともなく甘い匂いが漂ってくる。
化かされたのかも。
私は一人ほくそ笑み、店に戻りました。
終わり
- 関連記事
-
テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト